13の理由

DSC01722-02” by Suzy Hazelwood is licensed under CC BY-NC 2.0

13の理由」はNetflixオリジナルドラマで、女子高校生のハンナ・ベーカーの自殺を中心に物語が進む。主人公はハンナ・ベーカーと同じ高校に通い、同じ映画館でバイトをしていたクレイ・ジェンセン。ある日、彼の家に一つの小包が届き、中にはカセットテープが入っていた。カセットテープを再生すると、自殺したハンナの声が流れ出す「私の人生の話をしようと思う。もっと具体的にいえばなんで私が自殺したのかについて。このテープを聴いているあなたもその理由の一つよ」。ハンナが遺したテープを通じて、クレイはハンナが自殺した13の理由を、そして何故自分も彼女が自殺した理由の一つなのかを知ることになる。

このドラマは自殺をテーマにしているだけでなく、日本でも問題になっているネットいじめやレイプ、そしてアメリカの高校ものドラマにお馴染みなジョックスやナードみたいなスクールカーストも密接に絡んでくる。

アメリカではこのドラマについて「自殺を美化している」、「自殺をいじめ相手への復讐の手段として有効であるという間違ったメッセージを発信している」といった声が上がっていて、子供にこのドラマを見せるべきなのか?といったことが盛んに議論されているそうだ。1)Googleで”13 reasons why”で検索すると関連する様々な記事が出てくる。

“Why teen mental health experts are focused on ’13 Reasons Why'”-CNN

http://edition.cnn.com/2017/04/25/health/13-reasons-why-teen-suicide-debate-explainer/index.html

“Psychologists warn ’13 Reasons Why’ could inspire copycat suicides”-USA TODAY

https://www.usatoday.com/story/news/nation-now/2017/04/28/psychologists-warn-13-reasons-why-could-inspire-copycat-suicides/307592001/

このドラマを見ると、人が自ら命を立つ理由が1つなんて単純なものではなく、様々な出来事や要因が複雑に絡み合った末の結果であるという当たり前のことに気づかされる。

ドラマに出てくる高校生たちも「なんであの時、あんなことしてしまったんだろうか」という後悔に苛まれる場面や、ハンナはもう死んでしまったのだから自分はもう関係ないとハンナの自殺から目を背けようと葛藤する場面など、人としての反応がリアルに描かれていて、見ていて息苦しくなる場面が多々あった。

このドラマは見終わった後、自殺について考える機会をくれる。

よく耳にする通り、日本でも自殺は大きな問題だ。2017年5月30日に閣議決定された「2017年度自殺白書」によると人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率は日本が世界で6番目に高く、先進7カ国の中で15歳から34歳までの若年層の自殺での死亡率と事故での死亡率を比較したところ、日本だけが自殺が事故を上回るなど、若年層の自殺も大きな問題になっている。

16年の自殺者数2)警察庁の集計は前年比2128人減の2万1897人で、7年連続で減少し、22年ぶりに2万2千人を下回ったようだが、2万人といえば神戸マラソンのランナー数と同じである。

日本では毎年、これだけの人が命を自ら絶っている。

 

Netflixはオリジナルコンテンツ制作に莫大な投資を続け行くそうだ。 「13の理由」やアメリカの名門大学で非白人の学生が直面する現実に焦点を当てた「親愛なる白人様」のように今後も世界や社会を取り巻く問題に焦点を当てて、議論や考える機会をくれるコンテンツが出て来てくれることを期待したい。3)早速、「13の理由」もシーズン2の制作が決まったようですし。

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1. Googleで”13 reasons why”で検索すると関連する様々な記事が出てくる。
2. 警察庁の集計
3. 早速、「13の理由」もシーズン2の制作が決まったようですし。